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生徒の人格形成と6年間の心の成長

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学校文化と伝統が、生徒を『自分づくり』へといざなう

生徒の人格形成と6年間の心の成長

筑駒の精神は、「学校行事でつくられ、そして引き継がれる」といっても過言ではないでしょう。世間の一般的な「筑駒」のイメージは、受験進学校、勉強しかできない、青白くてひ弱な生徒集団というものでしょうか。しかし、彼らの行事にかけるエネルギー、集中力・計画性などは、そのようなイメージがいかに一面的な見方であるのかを示しています。

図1は、本校の学校行事で最も生徒が力を注ぐ文化祭についてのアンケート結果です。図1からいろいろなことが読み取れますが、ここでは2つのことを指摘しておきます。1つは、希望に燃えて入学した中学1年生の時よりも、「積極推進」派が中学3年生まで年々増加していることです。これは、各クラスの文化祭内容の深まりに従い、多くの生徒が活動にのめり込んでいくということを示しています。また、中学1年次に、上級生の内容のすばらしさ、レベルの高さに驚き、自分たちも内容を深めていこうとしていることが表れていると考えています。

もう1つは、高校1年生になり新たな仲間が増え、学校行事についても仕切り直しをするという時期を迎え「積極推進」派がやや低下しますが、高校3年生では8割もの生徒達が、「積極推進」派であることを自認していることです。文化祭開催日が、世間では「受験追い込み」の11月であるにもかかわらず、これだけの生徒が積極的に学校行事に参加していることの意味をお考えいただければと思います。

【図1】文化祭への参加状況の類型化

  • 積極推進:積極的に参加し、中心にいると自認している生徒集団
  • フォロアー:積極的に参加しているが、やや周辺にいると自認している生徒集団
  • 冷静:中心的な役割を果たしているが、それほど熱く燃えない生徒集団
  • 消極逃避:消極的な参加で、あまり関わりたくないという生徒集団

【図2】文化祭への人格形成への影響

高3の企画自体は高2の文化祭終了後に早くもスタートし、そして文化祭までの1ヶ月は、勉強に十分集中できない状況になります。それにかかわらない本校の進学状況を考えますと、文化祭後の彼らの集中力、エネルギーがいかに素晴らしいものであるかがお分かりいただけるでしょう。

また、保護者の方々が、そのような我が子の様子を見て「もう少し受験勉強を」と思われるのは正直なご意見だと思います。しかし彼らはそのような親を説得していく力も持ち合わせています。卒業生の保護者の中には「あの時期は何を言ってもだめ、筑駒での最後の仕上げをさせてくれといって、あまり言うと怒られるくらい」と嘆いていらっしゃる方もいました。

また図2は、文化祭が自分の人格の形成にかかわっているかどうかを尋ねたものです。
これによると、文化祭が『自分づくり』に役立っているとする生徒は、学年進行とともに増え、高校3年生では約8割の生徒が「意味がある」としています。そして、その内容には「責任感」「忍耐力」「計画性」「企画力」「想像力」「やり抜く力」などの能力があげられています。

このような教育機能は、教員だけの指導力で形成されるものではなく、また生徒の力だけでも不可能でしょう。その両者の力と共に、いまや死語となってきた観がある学校の「伝統」や「学校文化」が基盤となって、教育力を発揮したものと考えています。

春期を迎える子ども達の心は、直線的には発達しません。紆余曲折を経ながら『自分くずし』や『自分づくり』を行い、成長していきます。例えば、親子関係では心理的な離乳期を迎え、「甘え・依存と自立の再構築」が行われ、友人関係では「仲間選び」とその過程を通じた「自己認識・自分の位置付け」が行われていきます。

これらの成長は仲間との共同作業や協力関係の中でこそ養われ、あるときは協力による感動や楽しさで心が活発に働き、また反対に仲間との軋轢により意欲が低下することもあります。さらに、外見上は静かに沈滞しているようであっても、次のステップに向けてじっと力を蓄えている時期もあります。

学業・学校行事・クラブ活動は、生徒の全面的な人格形成の場を提供するだけでなく、子ども達の精神を鍛える場と機会にもなっています。

【図3】6年間の自由空間

【図4】6年間の心の成長