保健体育科の学習でめざすもの
きづく、さぐる、いかす、する、みる、ささえる
私たちの人生を豊かに過ごしていくためには、健康であり、体力があることが大切です。その健康・体力について正しい知識を学び、実践力を高める学問、それが保健体育です。
保健の授業では、「きづく」「さぐる」「いかす」という3つのキーワードを軸に学習を進めていきます。心身の仕組みや働き、病気やけがの予防、応急手当、交通事故について、心の成長や健康、性に関わる問題、環境問題、食品安全に関わること、保健・医療・福祉に関わる問題など、様々な健康問題を取り上げます。また、体育との関連で健康的なライフスタイルをめざすため、運動・休養・栄養のバランスについて、理論と実践を行います。「姿勢」に関わる授業では、中高6年間にわたる体の成長に関心を持ち、積極的な体づくりに励むようにしています。
体育の授業では、「する」「みる」「ささえる」という3つのキーワードを軸に学習を進めていきます。実技ですので個々が全力を発揮し、授業に集中してのぞむことは大切ですが、「運動技能が高いこと」「上手なこと」だけが評価基準ではありません。友達のプレイを見て、応援したり、お互いをほめ合えたり、アドバイスし合えたりする能力も大切です。スポーツの戦術や、ルール、歴史的背景などを理解することも大切です。そしてスポーツを楽しむことが多くの人の支えによって成り立っていることを理解し、感謝の気持ちを持てるかどうかなども評価基準に組み入れています。
都心にある学校としては、非常に恵まれた広範囲の体育施設を持っています。各運動部の生徒が中心となってしっかり整備している広いグラウンド、東京オリンピックの練習会場として使われた古くも広い体育館、砂入り人工芝テニスコート、全天候型多目的コート、25mが8コース使えるプール、数々のマシンがそろったトレーニング室、さらに剣道場があります。また、体育理論と保健学習を充実させるための保健体育講義室もあります。これらの施設を有効活用し、科学的な理論に基づいて保健体育の授業を進めていきます。
単なるスポーツ活動の実践にとどまらず、正確なデータをもとに、スポーツサイエンスを応用した保健体育の教育実践活動は、教員のための情報誌などにも紹介されています。筑波大学やその他の大学との共同研究も進め、教育研究会などを通じて、全国への情報発信基地となっています。