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田植え(高校1年生)の実施

緊急事態宣言解除から約3週間が過ぎ、ようやく学校にも生徒の声が聞こえるようになりました。本校では6月17日(水)に高校入学生及び水田委員の51名による「田植え」を行いました。これまで同様に、当日まで実施できるかどうかわからない状況で準備を進めてきました。入梅後で天候が読めないことに加えて、分散登校による日程調整の難しさ、生徒の安全、私たち教職員の健康面などを考慮し、慎重に計画を立てました。当初は6月13日(土)に予定していましたが、事前の予報で雨の可能性が高いと判断し、延期をいたしました。密にならないように配慮し、高校1年担任団、校長、技術科、養護教諭が立ち合いのもと、細心の注意を払っての実施となりました。

先日、教員による田植え機での田植えの実施をご紹介しましたが、8区画(約1680平方メートル)ある水田のうち、2区画分(約500平方メートル)を「生徒による手植えが可能となれば」と考え、田植えを行わずに残しておきました。5月下旬にはオンラインで高校入学生の足のサイズを調査して地下足袋を手配。6月に入ってからすぐに水田委員を決定し、Zoomによる打ち合わせも行いました。諸条件を慎重に検討した結果、残念ながら164名の学年全員での田植えの実施は叶いませんでしたが、高校入学生(41名)と中学からの連絡進学生の水田委員(10名)だけに人数を限定し、生徒たちの手で実施するところまで辿り着きました。

高校入学生にとっては6月5日(金)に初めて登校し、田植えが2度目の登校です。高校入学生と連絡進学生はオンライン(Google MeetやZoom)ではやり取りをしているものの、対面して一緒に作業をするのはこれが初めてです。

初めて田圃に入る中・高校生にとっては、不思議な感覚を学ぶことになります。目の前にある土が深いのか浅いのか、温かいのか冷たいのか、安定した足場なのか、そうでないのかなど、不確かな状況を探りながら足を踏み入れていきます。先の分からない不安な気持ちと、ワクワクした気持ちが入り混じります。あの泥の感触は書籍や人から聞くだけでは決してわからない、体験したからこそわかる感覚です。本校が水田稲作学習を続けてきたのは、駒場農学校からの伝統という意味だけではありません。水田稲作を通した学びそのものが、人格形成に必要な学びであり、自然との向き合い方を教えてくれることに繋がるからです。

水田稲作学習では、播種(はしゅ。たねまき)、育苗(いくびょう)、耕起(こうき。田起こし)、田植え、除草、防鳥対策、稲刈り、稲架掛け(はさかけ。刈り取った稲を架け干して乾燥させる)、脱穀(だっこく)、籾摺り(もみすり)と、最初から最後まで自分たちの手で作業を行い、様々な問題に向き合うからこそ、物事の本質を見る力が育まれると考えています。田植えの後も、台風や日照問題、雑草の除去、倒伏対策、水管理など向き合う問題は多くあります。今年は残念ながら、米作りの一連の流れを全てを行うことはできませんが、予定通りに行えなかったからこそ、見えたものがありました。様々な手が入らず、いつもとは違った水田の姿があります。

外出自粛明けの作業であったこと、気温が高いことを踏まえ、短時間で作業を終えました。久しぶりの登校、慣れない作業、初めての場所、初めて交わすやり取りなど緊張した面もあったと思いますが、いつしか生徒たちは自然と笑顔になり、あちこちから明るい声が聞こえました。駒場野公園から学校に戻り、足洗いの他に手指消毒を2度行うなど感染症対策を丁寧に行いました。高校生は各教室で着替えましたが、自分たちの教室に入るのもこの日が初めてです。担任の先生と一緒にいる様子はとても穏やかで、温かい雰囲気が教室中に溢れていました。男子校らしい逞しさと清々しさが見られ、また少し前に進んだように思えました。

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