高校生が取り組んできた課題研究について、その成果を発表する場は、ほとんどない。ましてや、国際的なプログラムについては非常に限られている。科学的内容を互いに伝え合い、共有できるようなサイエンスコミュニケーション能力の育成には、そのような機会は欠かすことが出来ない。そこで、国際交流プログラムである International Students Science Fair に参加させ、研究の成果を発表する機会を設けた。
立命館高等学校の“Rits Super Science Fair”は、研究内容の柱(ⅱ)「国際科学五輪などの世界を視野に入れた生徒の自主的研究・交流活動の支援」の一環として計画されたプログラムである。本校は、昨年度このプログラムに参加させていただき、生徒にいい影響があったと考えている。本年度は、立命館高等学校が第4回“International Students Science Fair” の幹事校(タイ,韓国,インド,日本,シンガポール,オーストラリアで順次担当)になっており、先のプログラムとあわせた形での開催となった。
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2004年、オーストラリアのAustralian Scienceand Mathmatics School(ASMS)で行われたScience Fairにおいて、高校生による国際的科学交流の大切さに共通の認識を持ち、立命館高等学校、ASMS、Mahidol Wittayanusorn School(タイ)、Korea Science Academy(韓国)の間でSciMathInternationalという交流提携を結び、国を超えた科学交流とネットワーク作りを目的とした、International Students Science Fair(ISSF)の開催を計画しました(パンフレットより抜粋)。
8つのテーマに分かれて受講
Chemical Zoneへ参加(吉田・柳沼とも)(講師:京都大学名誉教授 梶本興亜先生)分析化学に関する講義(TLC,UV-vis,IR,NMR,SRなど)の後で、グループごとにプレゼンテーションする内容の相談
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参加した柳沼傑は、高校2年次の実験中に疑問に思った現象に関して研究をしたいと化学部へ入部した研究好きな生徒である。時間のあるときに化学実験室へ来ては地道に実験を繰り返していた。
結局、その現象の解明には至らなかったが、「研究発表の場に参加したい」という強い意志があったので、口頭発表へ参加した。学校生活の中では、あまり目立たず控えめな生徒であり、Fairの初日も積極的な参加姿勢は見られなかった。しかし、2日目のプログラムへの参加からは国外の生徒達と交流をするような兆しが見られた。3日目の口頭発表で自身の研究発表が終わり、大学の教授や国外の生徒達からの質問に丁寧に応答したあたりからは、国内外の生徒達と積極的にコミュニケーションをとっていた。
国内における生徒研究発表会は、研究そのものの内容や発表の様子などによって順位付けをするものが多い。しかし、このFairでは順位付けは一切行わず研究発表を通しての交流を目的としている。英語の力に多少の難があっても、このスタンスは非常に参加しやすいものと考えられる。生徒は、このような交流の場に参加することによって大きくステップアップすることが出来るし、今後の自信にもつながる。惜しむらくは、開催期間が本校の文化祭の日程と重なってしまっていたために、途中で帰らなければならなかったことである。
出来れば後半のポスターセッションにも参加させ、中身の濃い質疑応答を繰り返すことで深化していく様子も見てみたかった。このような研究発表の場は、筑波大学との連携事業として東日本においてのサイエンスフェアが開催できないか今後検討していくこともできるであろう。
最後に、このような素晴らしい企画を少ない人数で運営し、本校に参加の機会を与えてくださった立命館高等学校の先生方に、敬意を表するとともに深く感謝いたします。また、バディなど運営の補助をしていた立命館高等学校の生徒たちにも感謝します。