b.サイエンスコミュニケーションアンケート

1.仮説

昨年度、本稿数学科の松嵜(現鳴門教育大学)は、中高生がサイエンスコミュニケータとして従事した活動を反省するためのアンケート(案)を作成した。今年度は、そのアンケートを「目黒区立駒場小学校サマースクール」(p.11参照)、「ゼミナール・テーマ学習同時開講」(p.21参照)の評価に活用した。これらのアンケート結果を分析し、各事業の評価を行うことで、サイエンスコミュニケーション能力育成のためにより効果的なプログラムを開発できると考えられる。

なお、「ゼミナールオープン」(p.32参照)についてもアンケートを実施したが、授業形態の違いから昨年度から継続の調査項目で実施した。

2.アンケートの作成

昨年度作成したアンケートは、松嵜の研究成果により、≪表現に関する項目≫と≪科学的知識・技能に関する項目≫、および≪コミュニケータとしての活動に関する項目≫から構成されていた。

サイエンスコミュニケーション
アンケート(案)
( )期 中・高 ( )年
氏名 所属 部・ 同好会

この内容を踏まえながら、それぞれの事業の特質に合わせて質問項目を一部変更し、実施した。

  1. 駒場小学校サマースクール
  2. ゼミナール・テーマ学習同時開講

    ①とほぼ同様のアンケートを作成したが、「サマースクール」と異なり高校生全員が講師となるわけではないので、1の項目を付け加えた。以下、2,3,4が①の1,2,3に対応する。また、中学生についても、さまざまな参加形態が考えられ、場合によっては講師となる可能性もあるので、同じく項目1を置いたが、項目2については「高校生から(受けた)説明や指導」について聞くものとした。

3.検証

以上のアンケートについては、「目黒区立駒場小学校サマースクール」、「ゼミナール・テーマ学習同時開講」それぞれの事業で実施され、本報告書の該当個所で、分析結果等が報告されている。詳細は各項に譲るが、後者においては、講師役の高校生が「中学生への説明・指導がうまくできたか」について「どちらとも言えない」と答えた生徒が多いのに対して、多くの中学生は「高校生の説明や指導は、わかりやすかった」と好意的に捉えている。その他の項目についても、中学生は高校生を自分たちの目標として「あこがれ」の目で見つめていることがわかり、異学年集団による少人数授業の利点が、「教える側」だけでなく「教えられる側」にも充分認められることが確認できた。来年度は、これらの分析結果を踏まえ、生徒のサイエンスコミュニケーション能力育成のためにより効果的なプログラム開発に向けた評価方法の検討をさらに進めていきたい。

(文責:校内プロジェクトⅠ教育実践1・須田学,高橋宏和,梶山正明)